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目次
iPodって何?
MDと同じように音楽を聴くためのオーディオ機器・・・と言ってしまいそうですが、MDとは全く別物なのです。MDという狭い範囲の機器と決め付けてしまうレベルのものではありません。iPodには、以下のようなたくさんの特長が存在します。
まだMDを使っているあなたは、すぐにiPodを買いに走りましょう。iPodを使うと満足するのは間違いありません。ただの音楽を聴く機械ではないiPodを今すぐ試してみましょう!
- シンプルでオシャレ
- 『ボタンをこすって回す』という直感的で新鮮な操作感
- ラジカセではなくコンピュータ上で音楽の取り込みや管理を行うので分かりやすい
- MDの標準音質換算で、4GB iPod nano( \27,800 )であれば約1000曲保存できる
- アルバム別・アーティスト別・お気に入り別など自由に・簡単に管理できる
- 非常に高画質なビデオ再生ができる(第5世代以降)
- 転送するのに1曲1秒以下( CDをパソコンに取り込むのには1枚10分以下程度 )
- 歌詞やアルバムジャケット画像の表示が可能!(iPod nano以降)
- 小説やニュースやホームページが読める( Pod野郎を使用 )
- カレンダー機能がついている
- スケジュール機能がついている( Pod野郎を使用 )
- ミニゲームがついている( ソリティア・大砲ゲーム・曲当てクイズ・ブロック崩し )
- 曲の好みを5段階で再生中に設定できる( お気に入り曲リストを作れる )
- 写真表示・TVへの画面出力が出来る( iPod photoのみ )
- バッグやケースなど様々なアクセサリがいろいろなメーカーから発売されている
- iPodをさらに魅力的にするソフトが揃っている( iTunesやPod野郎など )
- 他社競合製品よりも比較的安い
iPodの誕生とこれから
iPodの誕生は、まさしく東芝の超小型HDDの開発によるものが非常に大きいです。
iPodが登場する前のころ既にHDD型オーディオプレーヤーというものが存在しましたが、ノートパソコンで使われていた2.5インチ型HDDを使用したもので、消費電力やサイズの大きさからオーディオ機器としては全く使い物になりませんでした。秋葉原の片隅でよく売られていました。そんなとき、東芝が1.8インチで薄型軽量で低消費電力なHDDを発表しました。これが今日のHDDオーディオの出発点といえるでしょう。
初めに登場したiPodの初期型は価格は5万円程度という価格ではありましたが、当時では大容量の5GBのデータを蓄えられ、なおかつ、マックのようなシンプルで直感的なGUI、そしてiTunesという強力な音楽管理ツールによって完成度が非常に高かったのです。
iPod miniからは、プロ用デジカメでよく使われるCompactFlash型のHDDが搭載されています。こちらは、サイズが小さい分容量が小さくなってしまいますが、1インチというHDDサイズにより従来のiPodよりもさらに小型軽量化に成功しています。
現在では、1.8インチHDDで160GB(2007年9月現在)まで高容量化が進んでいます。
しかし、ここでHDDとは別に別の記憶媒体として注目されているのが、日本生まれのNAND型フラッシュメモリです。HDDのような磁性材料を用いた記憶装置ではなく、半導体を使用した記憶装置です。とにかく小型にできること、バッテリ寿命を延ばせること、衝撃や故障に強い、という面ではiPodにうってつけなのです。
2007年現在、1つのLSI(チップ)で8GBまでの容量を確保していますが、来年には16GB、再来年には32GBなどというように、毎年2倍ずつ容量が増加しています。価格も、半導体の製造プロセスの微細化(超小型化)、大量生産によるコスト低減などで、iPod nanoやtouchのような機器に使用されています。
今後は超大容量を必要とするものにはHDD、小〜中容量のiPodにはNAND型フラッシュメモリの採用がどんどん進むのは間違いありません。
iPodの種類
西暦 月 機種 種類 特徴 採用チップ 2001年 iPod 第一世代 5GB MAC専用 2002年 iPod 第二世代 5GB
10GB
20GBWindows対応
タッチセンサー2003年 4 iPod 第三世代 10GB
15GB
30GBバックライトボタン
メモ
USB2.0
コネクタPP5002 iPod 第三世代 20GB
40GB2004年 3 iPod mini 第一世代 4GB 小型化,ポップなデザイン
安価PP5020 7 iPod 第四世代
(with click wheel)20GB
40GB薄型化
クリックホイール
バッテリ寿命向上PP5020 12 iPod photo 第一世代 30GB
60GBカラー液晶塔載
TVと接続可能
写真表示
バッテリ寿命向上PP5020 2005年 2 iPod shuffle 512MB
1GBメモリ型
シャッフル再生ST35xx 3 iPod mini 第二世代 4GB
6GBバッテリ寿命向上
安価PP5022 3 iPod photo 第二世代 30GB
60GBデジカメ連携
薄型化PP5020 6 iPod 第四世代
(with color display)20GB バッテリが15時間
カラー液晶
PodCast対応PP5020 9 iPod nano 2GB
4GB超小型・カラー液晶
フラッシュメモリ使用PP5021 10 iPod 第五世代 30GB
60GBバッテリ寿命向上
ビデオ(H.264)対応PP5021 2006年 2 iPod nano 1GB 容量ラインナップ追加 PP5021 9 iPod 第五世代後期 30GB
80GBディスプレイの高性能化
ファームウェアの改善? 9 iPod nano 第二世代 2GB
4GB
8GBバッテリ向上,デザインの変更 337S3291-8701 9 iPod Shuffle 第二世代 1GB デザインの変更 337S3300-844A 2007 6 iPhone 4GB
8GBタッチパネル,大型液晶,電話機能,ネット機能 ? 9 iPod nano 第三世代 4GB
8GBデザインの変更,MacOS,QVGA液晶 337S3473-8702 9 iPod classic 80GB
160GBデザインの変更,容量拡大,MacOS ?
iPod機種別考察
iPodは2001年に発売されてから、大きなバージョンアップを繰り返してきています。そのiPodを時代ごとに考察してみます。
iPod 第三世代
iPod 第四世代 <with click wheel> (2004年7月)
iPod photo (2004年12月)
iPod mini 第二世代(2005年3月)
iPod 第四世代 <with color display> (2005年6月末)
iPod nano (2005年9月初旬)
iPod 第五世代 (2005年10月初旬)
iPod nano 第二世代 (2006年9月)
iPod nano 第三世代 (2007年9月)
iPodの問題点
良いことずくめのiPodにも、もちろん問題点は存在します。それらを客観的な視点から挙げてみて、今後の改良を考えてみようと思います。
電気的な問題点から経済的な問題点など、様々な問題が絡み合っているのが分かると思います。これらの問題点をしっかりと把握しておきましょう。
- バッテリ持続時間が短い
- 小型化に伴って、あまりバッテリの容量が大きくできないことが要因かと思われます。しかしながら、最近の機種では20時間を越える音楽再生能力を持っていますので、実用には支障がないといえます。
- 壊れやすい
- ほとんどがHDDの故障と言われています。これは、HDDが振動や衝撃に弱いことが挙げられます。ちなみにフラッシュメモリタイプの場合は、衝撃などによる故障に強いです。モバイル機器は、ハードに扱われるモノですのでただでさえ壊れやすいです。量販店の保証制度を上手く活用してみましょう。
- 音質が悪い
- フラッシュメモリを採用した機種では、HDDなどのノイズを発生するモーターなどが搭載されていません。また、音楽ファイルの圧縮率(ビットレート)によっても違いが出てきます。
しかし、問題点は年々改善されていっているので、問題点をあまり考える必要性も無さそうです。
付属品考察
iPodには、製品によって様々な付属品が用意されています。
ほぼ全てのiPodに用意されている付属品は以下のものです。
機種にとっては、以上の他に以下のものが付属しています。
- イヤホン
- イヤホンカバー 2個
- iTunes&iPodSoftware CD
- USBケーブル
コスト面や、その製品の性格によって毎年毎年異なる傾向で付属品が変化しています。全体的な傾向としては、コストダウンのために、高コストな部品から徐々に削られています。ドックやACアダプタなどがその主たるものです。
- ACアダプタ ・・・第一〜四世代iPodに付属
- IEEE1394ケーブル・・・以前のiPodに付属
- iPod nano用ドックカバー・・・nanoだけに付属
- 布製ケース(袋)・・・nanoと第五世代iPodより付属
- ドック・・・第一〜四世代の高容量タイプなどに付属
もし必要であるならば、サードパーティ(アップル社以外)の安価な製品を探して購入する方が現実的であると思われます。
iPod型番一覧表
機種 型番 容量 iPod 2G M8697 5GB M8740 10GB M8741 15GB iPod 3G M8976 10GB M8946 15GB M8948 30GB M9460 15GB M9244 20GB M9245 40GB iPod mini M9160
M9434
M9435
M9436
M94364GB iPod 4G M9282 20GB M9286 20GB M9787 40GB iPod photo M9585 30GB M9586 60GB iPod shuffle M9724 512MB M9725 1GB iPod mini 2G M9800
M9802
M9804
M98064GB M9801
M9803
M9805
M98076GB iPod photo 2G M9829 30GB M9830 60GB iPod 4G(photo) MA127
MA07920GB iPod nano MA350 (White)
MA352 (Black)1GB MA004 (White)
MA099 (Black)2GB MA005 (White)
MA107 (Black)4GB iPod 5G MA002(White)
MA146(Black)30GB MA003(White)
MA147(Black)60GB iPod 5.5G MA444(White)
MA446(Black)30GB MA448(White)
MA450(Black)80GB iPod nano 2G MA477(Silver) 2GB MA428(blue)
MA487(Green)
MA426(Silver)
MA489(Pink)4GB MA497(Black) 8GB iPod shuffle 2G MA564(Silver)
MA953(Orange)
MA951(Green)
MA949(blue)
MA947(Pink)1GB iPod shuffle 2.5G Red
Silver
Purple
Green(New)
Blue(New)1GB iPod nano 3G Silver
Blue
Red
Green4GB Silver
Blue
Red
Green8GB iPod touch Black 4GB Black 8GB iPod classic Silver
Black80GB Silver
Black80GB
型番では、通常はあまり呼ばれることはありません。「第X世代」や「クリックホイール」「フォト第二世代」などというように呼ばれるのが一般的です。
iPodの内部構成
分解写真を見ても鮮明なものが少ないので、あまり詳しく調べることは出来ませんが、だいたい以下のような構成となっています。
周辺チップはメインチップへ集積化することで,、回路の簡素化が可能となり、部品・製造コストの低下につながっているようです。
- ハードディスク( 1インチまたは1.8インチ ) または フラッシュメモリ
- 液晶ディスプレイ( モノクロまたはカラー )
- リチウムイオン充電池
- メインチップ( PP50xx )
- ビデオデコーダ( iPod第五世代用 )
- SDRAM( 動作用・音楽データ退避用 )+フラッシュメモリ( ファームウェア記録用? )
- 各種チップ抵抗やチップコンデンサ、チップLED
- 周波数発振器
- ボタン・静電センサー
- ヘッドフォンアンプIC( shuffleはメインチップに内蔵 ) ex. XWM8731(Wolfs)
- 電源管理LSI(A/D Converter) ex.PCF50605(Philips)
- ステレオミニジャック・端子・コネクタ
- 衝撃吸収シート
- 各種銅線・フラットケーブル等
iPodの電源は、現在主流のリチウムイオン充電池を使用し、それをDC-DCコンバータによって安定化させて使用しています。さらに、A/Dコンバータによるバッテリ電圧の詳細な測定でバッテリ量を常にチェックすることで、iPodという精密機器の動作を安定させています。
- チップ素子各種
- 機械で取り付けるのでチップ型素子(コイル・抵抗・コンデンサ)の方がコンパクトで便利です。
- メインチップ
- メインチップは後で説明されているとおりです。デコーダだけでなく電源電圧安定用DC-DCコンバータやHDD管理などのたくさんの機能を兼ね備えたシステムLSI(System on Chip)です。
- 周波数発振器
- デジタル回路を動かすのに必須な素子。ベースクロックの生成用や時計用に使われます。
- ヘッドフォンアンプ
- インピーダンス(一種の抵抗)が大きいヘッドフォン用に使われます。メインチップからの出力音量では大型のヘッドフォンを駆動するには小さいためです。
- 電源管理LSI
- A/Dコンバータで逐次電圧をチェックしている。精密機器なので、バッテリの残量には十分注意する必要があります。
- DC/DCコンバータは、バッテリの消費で低下したバッテリ電圧を安定化させたりするのに使います。
iPodの内部動作
iPodは、どのように動作しているのでしょうか?
まず、iPodにはデータを蓄える小型ハードディスクが搭載されています。これは、MP3やAACなどの音楽データ、音楽データの一覧情報などを保存しています。ちなみに、HDD内にはファームウェアは存在せず、メインチップの機能特性から推測するとファームウェア搭載用フラッシュメモリが内蔵されていると考えられます。PSPと同じ仕組みですね。
メインチップは、ファームウェアの実行や音楽データのデコード、ディスプレイ管理・入出力管理などのたくさんの機能が組み込まれています。CPUが2つ内蔵されており、iPodの複雑なファイル管理やデータベース処理を分散して高速にこなしているようです。このような機能構成から、SystemOnChipとも呼ばれるシステムLSIとなっています。
メインメモリは、ファームウェアの動作用と音楽データの退避用に使われます。ハードディスクを動かすと大量の電力を消費するため、一定間隔・データサイズを丸ごと一気に読み込んだ後、ハードディスクを停止させて消費電力の小さいメインメモリで再生するという仕組みになっています。
iPodは多機能な分だけ構造が複雑化していますが、それを補うための様々な仕組みが用意されていることが良く分かります。
iPodのソフトウェア構成
iPodには低消費電力ながらパワーのあるARM系コアを採用したCPUが搭載されており、これを利用してOSやファームウェアが動作しています。
ほとんどコンピュータのような構成図となっていますが、機能は音楽再生などに重点が置かれていますが特化されているわけではありません。かなり自由にアプリケーションが書けるようになっており、CPUの処理速度やメモリが許せば様々なアプリケーションの製作が可能になるでしょう。しかしながら、開発キットは公開されているわけではありませんので、アップル社以外の人間がiPodで動くソフトを作るのは資料を探したり解析作業などが伴うので大変と思いきや、仕様がオープンなARM系コアを搭載しているので、コンパイラやCPUに関しては恵まれていて、iPodLinuxなどiPodで動作するオープンなOSもあったりします。構成図
ARM系CPUは最近多く利用されており、PDAではPalmやPocketPC、ゲーム機ではGBAなどに採用されていたりします。もちろんながら、コアのバージョンや利用するデバイス向けにカスタマイズされていたりするなど、細かい部分は違っています。
iPodの採用しているチップ
第五世代(〜2006年)のiPodまでは、PortalPlayerというアップルとは別の会社のメインチップを利用していました。
しかしながら、何らかの理由で(おそらくコストダウンや生産能力など)サムスンに設計開発を移管していると言われています。しかしながら、チップ表面の印刷はアップルの製品ということになっています。あくまでも委託という形にしており、実際の権利はアップルが保有していることを暗に示しているのかもしれません。
このメインチップ内には、ARMコアのCPUが2つ搭載されているので、音楽再生やその他のデータ処理を効率よく分散して行っています。それ以外にも、ヘッドフォンアンプやメモリ・ATAコントローラ、電源制御などなどマルチメディアプレイヤーとして必要な機能や回路を1チップに取り込んでおり、ほとんどのことが出来るようになっています。この徹底的な集積化は省エネ・コストダウンには絶大な効果を発揮します。
PortalPlayer PP5020(2004年世代用)
SigmaTel ST35xx
PortalPlayer PP5021 (2005年世代用?) ・・・HDD&Flash用
PortalPlayer PP5022(200x年世代用?) ・・・HDDプレイヤー用
PortalPlayer PP5024(200x年世代用) ・・・フラッシュメモリベースプレイヤー用
Apple 337S3291-8701(2006年世代用)・・・iPod nano 第二世代
iPodの採用している記憶装置
iPodの採用している記憶装置は、磁気素材を塗ったガラス素材などの円盤にデータの記録を行うハードディスク、書き換え可能型メモリLSIを使用したNAND型フラッシュメモリの2種類を主に採用しています。
メーカーは基本的に標準iPodは東芝製、ミニは日立製、シャッフルは色々、という事になっているようです。もちろん、今後大きく変わる可能性もあります。HDDは、インバータや交流モーターの導入で低消費電力化、垂直磁気記録で記録密度の向上を行っています。今後、さらなる高密度・低消費電力ハードディスクドライブが登場すると思われます。
NAND型フラッシュメモリは、NANDゲートという生産しやすい半導体素子を利用したもので、書き換え可能な半導体記憶装置です。東芝やサムスンが生産・供給を行っています。しかしながら、供給メーカーの新規参入が相次いでいる市場のため、卸価格に応じてアップルは供給メーカーを随時入れ替える事が予想できます。HDDとは違って参入しやすい市場であることや、メーカー間で製品仕様に大きな差が無いという事がありますので、このような状況となっています。
東芝製1.8インチHDD
西暦 機種 外寸(mm) 容量 重量 特徴 2000年5月 MK2001MPL 54x85.6x5 2GB 55g 小型超薄型 2001年3月 MK1002GAH 54x78.5x8 10GB 60g 静穏化(20db)
消費電力0.5W(アイドル時)MK5002GAL 54x78.5x5 5GB 50g 2002年1月 MK2003GAH 54x78.5x8 20GB 62g 静穏化(24db),衝撃性能1000G
消費電力1.4W(R/W),)0.4W(Idle)MK1003GAL 54x78.5x5 10GB 51g 2003年11月 MK4004GAH 54x78.5x5 40GB 62g 衝撃性能1000G
消費電力1.4W(R/W)MK2004GAL 54x78.5x5 20GB 51g 2004年8月 MK6006GAH 54x78.5x8 60GB 62g 静穏化(16db))・衝撃性能500G
消費電力1.12W(R/W)MK3006GAL 54x78.5x5 30GB 51g 2004年12月 MK8007GAH 54x78.5x8 80GB 62g 垂直磁気記録 Mk4007GAL 54x78.5x5 40GB 51g 2007年1月 MK1011GAH 54.0x71.0x8.0mm 100GB 59g 垂直磁気記録
日立製1インチCFパッケージHDD
西暦 機種 外寸(mm) 容量 重量 特徴 2003年8月 3K4 42.8x36.5x5 4GB 16g 消費電力0.2W(Idle) 2005年2月 3K6 42.8x36.4x5 6GB 16g 消費電力0.05W(Idle)
NAND FlashMemory
フラッシュメモリは、卸価格に応じて供給メーカーが随時入れ替わることが予想されるため、参考情報と言う程度に考えてもらえれば幸いです。
iPod nano 2GB 東芝製 8GBitチップ iPod nano 4GB Samsung製 16GBitチップ
iPodとPCの接続手段
接続方式 速度 汎用性 備考 IEEE1394 400Mbps (50MB/s) ○ FireWireやi.Linkとも呼ばれる。SCSIなどの代用で使われる。形状が大きいものと小さいものがあるが、電源線の有無の違いだけである。 USB 1.1 12Mbps (1.5MB/s) ◎ かなり以前から使われている形式。かなり遅い。 USB 2.0 480Mbps (60MB/s) ◎ USB1.0/1.1を拡張したもので、形状は全く同じ。USB1のものも使える。今、一番普及しているもの。
マックユーザーはIEEE1394を主に使用していると思われますが、WinユーザーはほぼUSB2.0で使用しているでしょう。速度が遅いと、iPodに無駄な負荷を与えてしまう場合がありますので、高速な接続手段(IEEE1394やUSB2.0)でデータの転送などは行うことをお勧めします。
また、2004年頃の機種には、USBホスト機能等が搭載されてきています。これは、iPodが一種のパソコンに見立てられる機能で、他のUSB機器をiPodに接続してiPodで他のUSB機器を操作できるようにするものです。これを利用したものとしては、デジカメの写真データを取り込むアクセサリ「iPod Camera Connector」などがあります。
iPodで再生できるファイル
一般的なオーディオプレイヤーとは違い、CPUを搭載し高機能なファームウェア・OS・ソフトウェアが動作しているiPodでは、音楽再生以外にも様々な使い方が用意されています。iPodが対応しているデータファイル形式は色々な種類が存在します。今後は、AACの高音質版(HE-AAC)などへの対応が予測されています。
- 音楽ファイル
- MP3 よく使われているファイル形式。128kbpsから音質が急激に悪くなる。正式には、MPEG1 AudioLayer 3と言います。
- AAC 最近流行りだしたファイル形式。96kbpsぐらいまでは実用範囲内。正式にはMPEG4 AACと言います。
- WAV 昔からあるファイル形式。圧縮しないタイプは非常にデータサイズが大きい。
- AIFF アップル版WAVEのようなもの。基本的に機能はWAVEと変わらない。
- ビデオファイル (M4Vという拡張子)
- MPEG4 ネットワーク向けのビデオ形式。MPEG2とは結構違う。
- H.264 次世代ビデオ形式として有名。パワーを非常に使うが画質が良い。
- 写真ファイル
- JPG 世界標準の画像形式。サイズの大きい写真を小さく出来るが画質も比較的よくない。
- テキストファイル
- TXT プレーンテキストファイル。日本語モードではSJISが標準。
- スケジュールファイル
- ICS vCard型形式のファイル。様々なスケジュールソフトが対応している。
- Todoファイル
- ICS vCard型形式のファイル。様々なスケジュールソフトが対応している。
- アドレスファイル
- VCF vCard型形式のファイル。様々なスケジュールソフトが対応している。
ファイル・フォルダ構成
iPodは、内蔵している記憶装置を、コンピュータの標準記憶装置として自由に使用することができます。その中で、iPodの初期設定を行うと様々なフォルダがインストールされているのが分かります。そのフォルダごとに内容を解説します。
ほとんどのファイルは解析されており、iTunesと同じような動きをするソフトウェアの開発も製作が可能となっています。しかし、iTunesの出来は非常に良く、有志が互換ソフトを作ってもほとんど意味をなさないと言うのが現状です。
ルート 内部フォルダ ファイル構成 備考 iPod_Control Device SysInfo
Clock
Timer
_locked
_unlocked機種情報
その他データ
※隠し属性フォルダiTunes iTunesDB
iTunesSD
PlayCounts
iTunesCotrolデータベースデータ
システム
ファームウェア
リスト管理データMusics MP3,AAC,M4V,etc. 音楽とビデオデータ。UTFで漢字は_で置き換え済み。新型形式では、ランダムな英字名に変更されます。 ArtWork ArtworkDB
F????_?.ithmbアートワーク(ジャケット)画像の管理ファイルと、サムネイル画像データのアーカイブ各種が保管されています。 Contacts VCF アドレス帳 Notes TXT メモ Calendars ICS カレンダー Photos PhotoDatabase データベースデータ FullResolution JPEGなどの画像 フルサイズ画像 Thumbs ithmb サムネイル画像
Pod野郎では、iTunesが一切タッチしない部分を補完するソフトウェアとなっているため、iTunesとセットで使える有用なソフトウェアとなっています。
歌詞データ
ジャケット画像(アートワーク)
ビデオ
iPodでリナックス(Linux)を使う
ここに書かれているサイトやソフトを利用するには、上級者向けの知識が必要となりますので、初心者の方は絶対に使用しないでください。最悪の場合、お持ちのiPodを破壊してしまうおそれがあります。
iPodにLinuxを入れる方法としては、以下の方法があります。
1.の場合は、比較的簡単にインストールができます。その代わり、iTunesとの連携や通常のiPodとしての利用ができなくなってしまいます。
- 純正ファームウェアを削除して代わりにLinuxをインストールする
- ブートローダーソフトを利用して、Linuxと純正ファームウェアを共存させる
2.の場合は、iPodのハードディスクにLinux専用パーテーションを作成したり、ブートローダーを別途インストールしたりするなど、上級レベルの知識を必要とします。初心者・中級者にできる程度のレベルのものではありませんので、LinuxとWindowsに精通した方以外のご利用は控えた方がよろしいかと思われます。
2.の詳しい手順は、iPodLinuxのサイトや、風の吹くまま 気の向くままに書かれています。両者では、手軽にLinuxが楽しめる1CD LinuxのSlaxやKNOPPIXでの再起動利用を推奨していますが、仮想PCソフトによるマウントやパーテーション分割は問題なく可能ですので、仮想PCソフトの知識がある方はこちらを利用するのが賢い選択かと思われます。
関連サイト
関連リンク
iPod関連のサイトを主に紹介しています。
- 製造関連会社
- PortalPlayer iPodの設計やチップの製作などを担当している会社です。
- AppleComputer iPodの設計やデザイン、販売を手がけているマックで有名なアップル社です。
- 東芝 HDDやNAND型フラッシュメモリを供給している会社。
- サムスン電子 NAND型フラッシュメモリを供給している会社。
- 磨き屋シンジケート iPodのデザインで最大の特徴である裏面の鏡面加工を一手に引き受ける団体。